海沿いの小さな町暮らし。真鶴で移住体験はじまり
旅立ち
神奈川県は真鶴にやってきた。
洗剤からトイレットペーパー、お気に入りの甘い醤油などをカゴいっぱいに詰め込み、最近買ったばかりの30万のかわいい車でやって来た。
既に8万キロほど走って来たらしい軽自動車で、力強くアクセルをふむと
「ぶおん!!」という音がする。
だんだん海が見えてくる…
ぶおん!ぶおん!と言わせながら走ること70キロ。
到着
車を降りると、花の香りがした。
自然がいっぱいというわけではないけれど、なんとなく肌が気持ちよいと感じる場所である。
着いたはいいもののどうすればいいのかさっぱりわからないので、移住体験プログラムの担当の方に連絡して来ていただいた。どうもスイマセン
担当の方は川口さんという、ものすごく可愛いトートバッグをお持ちのすごいイケメンだった。
ご夫婦で移住して、「真鶴出版」という会社を立ち上げたり、小さなお宿を経営されているかっこいいお方だ。
真鶴町移住体験とは
1〜2週間の移住体験である。
・真鶴駅から徒歩10分、商店街にある一軒家くらしかる真鶴に滞在できる。
・費用は2万円(光熱費込、wi-fi利用可)のみ。
・町案内ツアーをしてもらえる。
注意事項としては、
・商売や出張、宗教布教のための利用は不可。
・ペット不可。
・消耗品等は自分で購入する。
・1階の移住相談スペースのシャッターを毎日開ける。
・最後は布団を干しシーツも洗うこと。
などがあった。
川口さんが一通り説明してくださった。とても気さくでなんでも柔らかく受け止めて答えてくださる。おすすめの飲食店も地図に書き込んで教えてくれた。
参加のきっかけ
1年前に真鶴を訪れたとき、 町の人がとてもあたたかく、幸せそうだった。
コミュニティ真鶴というカフェを偶然訪れたのだけど、散策中の急な雨で困っていたら、車で港まで連れて行ってくれた。
連れて行ってくださったその方は、ご家族で移住して来たらしい。
最近は若い移住者が増えている。仕事を作り出すかっこいい人たちもいて活きが良さそう。しかも憧れの「海が近い生活」だ。
「町のみんなが海にうつる月が見えるように」と作られた美の建築基準もすてき。
こんなところで子どもを育てられたらいいだろうなあ、と思っていた。
自分で仕事を作り出すことができれば、こういう場所にも住めるのだろうな。
「自分で仕事を作る」というのは全然できていないし全く見通しもないけれど、
ともかく「そこでの暮らしを体験する」というのは、動機付けにわるくないのではないかなあ、と思った。というか行ってみたい。
いつか行くなら今しかない。安定期の今、夫が仕事を始める前の今しかない。
そういうわけで来たのだ。
ここでは、ゆっくり休むこと、思い切り楽しむこと、そして町をたくさん見て回りたいと思う。できれば町の人とお話をしてみたい。
早めの夕食は、おすすめしていただいた居酒屋富士食堂にて。
大相撲とゴルフの話題で大盛り上がりの中高年男性グループが隣で、たばこがもくもくで参った、ごはんは全ておいしかった。
魚のミックスフライなんて、信じられないくらいサクサクだし、身はふわふわだし、素晴らしかった。店主のお兄さんも素敵だった。
妊娠中で生魚が食べられないため、かつおのタタキも生しらすもまご茶漬けも馬刺しもおあずけだが、ミックスフライがあれば何もいらない女に私はなった。
帰り道、スーパーで買い物。極早生(ごくわせ)みかんを発見!
おそらく、湯河原産だろうか。この地域はみかんが結構有名なのだ。値段は高めだったけれど、どうしても食べたかったので迷わず購入。
みかんがあればわたしは何もいらないのだ。
…
家に帰って、早速袋を開けた。今すぐみかんを受け入れる用意が私にはある。
すると、紙がひらりと落ちた。
そこには、「宮崎県産^ー^」と書いてあった
みかんはすっぱくてものすごくうまい。
さあて、明日から何をしようかな!