楽しく家事をしてもらう!夫マネジメント〜家事の横文字化〜
夫はすぐペットボトルをコレクションする。
コーラが大好きで、なにかいいことがあると、コンビニに走って行っては透明なコーラを買ってくる。
気づくと、キッチンには黒い蓋と、ペットボトルが大量に溜まっている。
たくさんのペットボトルは、それだけ夫が元気だった証拠で大変結構なのだが、眺めて楽しむものじゃない。捨てるものである。
夫は家事をよくするが、ゴミを捨てるのは苦手だ。いらない郵便物を紙袋に捨てたり、洗ったボトルをゴミ箱に入れることが難しい。あと関係ないが、紙箱が大好きだ。すぐ箱を愛でるので困る。
そんな箱男のコレクションしていくペットボトルたち。夫が捨てないので私が捨てることになるのだが、「水筒替わりに使うのに」などと言われ怒られることもある。
捨てていい?といちいち聞くのも、何だかあほらしい。
しかし今日、そこそこいいテンションだった私は、「ペットボトル片付けてよ」と言うかわりにこう言った。
「ペットボトルマネジメントお願いします」
すると夫は、目をまん丸にして食いついてきた。
「え、なになに。マネジメント?」
夫はマネジメントとかアセスメントとかPDCAとかが大好きである。
つまり横文字。
いつもは小言ババア扱いなのに、食いついてくれたのが嬉しくて、私はもう一度言った。
「ペットボトルマネジメントお願いします」
夫は、あ、ペットボトルね。はいはい、と言っていつもよりは楽しそうに返事をしてくれた。
「マネジメントとか言われると何かな?って思っちゃうんだよね!」
確かに、「ペットボトル捨ててよ」と言われるよりは、「マネジメントしてよ」の方が、広がりがある。華やかさがある。
単に「ここにあるペットボトルを掴み、ゴミ箱に放り込め」という指令ではなく、
「ペットボトル全体を一つの課題として捉え、あなたが適切なタイミングを見極め、処分の判断をしてほしい」
主体はあくまであなたよ、そんな仕事ライクなニュアンスが醸し出されるのである。
誰でも、人に言われてやるのは嫌だ。やろうと思っていたことであっても、「やれ」「今やれ」などと命令されると、急につまらなくなる。モチベーションがしぼむ。
家事の横文字化は、そんな「言われたことをやるだけ」のつまらなさを一掃させる効果がある気がする。
これからは、クローズマネジメント(洗濯して)とか、ショッピングマネジメント(買い出しして)とか、髭マネジメント(髭剃れ)とか、そういった横文字を多用して幸せな毎日を送りたい。
マネジメントという言葉をつければ、なんでも楽しくなるんじゃない?