ゆりおろぐLIFE

エッセイと日々の活動。

夫の服の破れ

最近夫の服が破れているのが気になる。

 

Tシャツには虫食いのような穴が空き、部屋着のパンツは裾からやぶれている。さっきうっかり後ろ姿を見たら、お尻部分が半分無くなっていた。

 

布地が半分ないパンツは、夫の尻を包み込まない。尻を収めてくれない。美尻が下着越しに丸出しである。これじゃ雨や風をしのげない。心寒い夜もあたためない。

もはやパンツの体をなしていないパンツ。パン くらいでしかない。

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それでも夫はその布地を着続ける。買えばいいのにと言っても、なかなかうんと言わない。無職だからなのか、貧乏性なのか、その分のお金でゲームを買いたいのかワタシに美味しいもの食べさせてくれるためなのかわからないが、いずれにしても夫にとって室内着の美しさや機能性の優先順位は低いのであろう。

 

それは夫の勝手なのだが、部屋の中にずっと一緒にいる人の服が全面的に常に破けているのだから、気になって仕方がない。

なんだかかわいそう、と思うし、つい破れた穴部分を触って確かめてしまう。

 

先日はパンツの太もも部分に穴が空いた。

夫はさすがにうっとおしかったのか、そこから下を破り捨てた。すると、無造作になった裾の生地感のせいか、ワンピースのルフィのような出で立ちになった。ワイルド…と思わずつぶやく。

パンツが破けるだけでルフィになれるのだから、服も破けるまで着てみるのも悪くないのかもしれない。