サプールは、エレガンスと自由と奇抜さがすべてー2017サプール展@大丸東京
念願のサプール展へ行ってきた。
サプールとは
一言で言うと、サプールは「めちゃめちゃかっこいいコンゴの人たち」である。
コンゴでは、いまだに内戦が続いているらしい。しかしサプールたちは、貧しい生活の中で月収をはるかに超えるブランドスーツを着こなし、「服が汚れるから戦わない」。大事なのはエレガントであること、自由であること。
同国で90年以上も続く独自文化だそうである。
舗装のされていない道路、土ぼこりで茶色っぽい町並み。彼らの着るクリスチャンディオールやイヴ・サンローランのカラフルなスーツは一見異様にも思え、だが目が離せない。
私は以前からサプールの大ファンであった。
黒い肌に原色美しく
真っ赤なジャケットにネクタイ、紫やピンクのスーツ。
黒い肌にほんとうによく似合う。
サプールたちは平日は普通に仕事をして、週末になるとこの華やかなスーツをまとい、町へ繰り出すそうである。
高価なファッションなので、毎月少しずつ、ネクタイやベルトを買いそろえていく。土日だけは、お気に入りの衣装で。革靴を磨いて。思い切りかっこつけて出かける…考えただけで、うきうきするではないか。
日本だと、赤いスーツなんて着ているのは、ドン小西か、ミュージシャンかアーティストくらいだろうか。
日本でもカラフルなスーツが電車内やオフィスに溢れていたらと想像すると、ワクワクする。
「着飾りすぎるのはよくない」という風潮
日本には、「地味で無難」を良しとする文化がある。
あまり目立つのは恥ずかしい。あるいは、派手な服を着ていると、「主婦なのに」とか「会社員として」、「学生なのに」ふさわしくない、そういった評価をされることがある。
(キンシャサで大人気らしい、YOJI YAMAMOTOの服)
見た目に気を使いすぎることを潔しとせず、いやもっと働け、というような風潮。
「分不相応」という言葉もそうだ。
貧しい生活で大金をはたいてスーツを買う彼らの生活は、日本で言えば、「分不相応」となるのかもしれない。
実際サプールの文化も、現地では批判されてきた歴史もあるようだ。
服に使う金があるならもっと他のことをしろ、そういうことかもしれない。
でも彼らの写真を見ていると、あんまり楽しそうだし、のびのびした笑顔だし、ポーズも最高で開放的だし、こんな風に生活するのは素晴らしいだろうと思えてくるのだ。
「集団の中で目立たず、自己主張をしすぎない服を選んでおくべき」もちろんそういう場面はあるかもしれない。しれないが、いつもはもっと思い切り楽しんでもいいのではないか。
サプール展のおみやげ
写真をたっぷり堪能して、動画も見て、サプールワールドに浸れた時間であった。
会場は女性が多かったが、若い男性もいて、あちこちから「かっこいい」という言葉が聞こえてきた。
うんうん、と思いながら聞いていた。
周りを気にせず、堂々とオシャレを楽しむ彼らの生き様はかっこいいぜ。
サプールを見ていたらなんとなく心が浮き立ってきて、お土産に、カレンダーとバッヂを購入してしまった。
かわいい。他にもクリアファイルや付箋、ノート、シャツなどが売っていた。
欲を言えば、コンゴの名産品とかが置いてあると良かったのになあと思った。コンゴなんて、サプールのことがなければきっと全然知らない国のまま。
サプールがきっかけになって国のことを知ってもらえて、故郷の人たちにも喜んでもらえるようなしくみだったらもっともっと素晴らしい。
そんなことを思いながら展示場を出ると、そこはスーツ売り場であった。
サプール展の入場券を見せると割引があるそうな。。
さすが、大丸。
私もぜひとも夫に素敵にカラフルなスーツを着せたいと思い
ピンクのスーツを提案したが、夫は「えろいよー」と言っていた。
サプール展、残すは札幌にて。
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