ゆりおろぐLIFE

エッセイと日々の活動。

お林展望公園が最高すぎた。真鶴移住体験4日目

 

塩うずわのかっこみ飯

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朝は、塩うずわの残りを使ったメニュー。

塩うずわをほぐし、大根おろしや野沢菜とともにかっこんだ。

わしわし食べた。塩うずわは魚だが、もはや調味料だねと言い合った。

 

お林遊歩道

昨日、八百屋のおじさんに「ケープ真鶴に車で行って来た」と言ったら、

「車で行っちゃったの?」と悲しそうに言われた。

 

ケープ真鶴に向かう途中にお林があるので、車で行ってしまってはもったいない場所だということだろう。

真鶴の人は、お林をとても大切にしていると聞いたことがある。

 

 

ということで、本日は少しの気合を入れておにぎりを作製。お林に向かう。

 

車を近くの駐車場に止めて、散策開始した。妊婦の足でゆっくり歩いて、1時間弱の道のりである。

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お林の中に入ると、空気が湿って冷たい。

葉っぱどうしのこすれる音と、鳥の鳴く声が耳に心地よい。

 

と思えたのは最初だけで、遊歩道とは名ばかりの、想像の上をいくワイルドな道に我々は苦戦していた。夫は乾いた枝をひろい、行く手を阻む蜘蛛の巣をはらって進んだ。

蜘蛛の巣は2メートルおきくらいに張っているので、夫は始終手をぶんぶんふって歩いていた。二の腕がさぞや筋肉痛になるであろうと思いながら私は夫に守られた道を歩いた。

 

葉っぱを踏みしめると現れる蛾の群れ。服の上から吸血をねらう巨大な蚊たち。

完全にジャングルである。

 

林に行けば森林浴でフワァ〜とできるだろうとしか考えていなかった私たちは、観光気分の都会の人だったなぁと実感した。

 

結論として、フワァ〜とだけなりたかったら、遊歩道ではなく車道を歩くだけで十分だということがわかった。

尚、お林に囲まれた車道は最高である。

 

お林展望台と沢田知可子

お林が想像以上ワイルドだったため、おにぎりはお林展望公園で食べることにした。

 

おじいさん、おばあさんたちが野球ボールより大きな球を棒でついているのをじろじろ見ながら、パークゴルフ場を抜けると、不思議な場所に出た。

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アロエが生えているし、ヤシの木みたいなのがずらっと並んでいるし、海が目の前だし、ここはハワイですかという気になってくる。

 

この先をさらに進んだところ、

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こんな場所に出た…

 

この写真ではよくわからないが、初島と大島というのが見える。

ずーっとゆっくり飛んでいる、トンビも見える。

半島の端っこで、強い強い風が吹いている。

 

なんだかものすごい場所である。

 

小さなベンチがあり、ぼーっとしながら座った。

すると夫が音楽をかけはじめた。

「ビルが見える教室で 2人は机並べて 同じ時を過ごした」

沢田知可子の「会いたい」である。なんて悲しいメロディーだ…そしてあなたは死ぬのか…

歌を聴いていたら泣けてきた。

 

景色は綺麗だし、沢田知可子の声は美しいし、あなたが死ぬのは哀しいし、おーいおーいと泣きたい気分である。

 

昔ハワイに行った時に、ハワイ島の最南端サウスポイントというところで同じようにぼんやりしていたことがあるが、似たような気持ちになった。

 

サウスポイント (中公文庫)

サウスポイント (中公文庫)

 

 

 

なお、私の作った野沢菜チャーハン卵包みおにぎりは、たいそう美味しかった。

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夜は港まで

真鶴という町には、「美の基準」という建築条例がある。

「どの家からも、海に浮かぶ月が見えるように」というロマンチックな理由で、高いものを建てないことなどが決められている。

真鶴の人が大好きなら、さぞ綺麗な眺めなのだろう。

 

ということで、夜散歩に出た。

出発したのは夜21時ごろだったが、もう人は全然歩いていない。歩いているのは変な人だけである(我々など)。

 

街灯も少ないので、路地に入ると真っ暗である。

 

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港で写真を撮っていたら、釣り人が1人こちらを振り向いた。

じろじろ見られたので、そそくさと帰って来た。

 

曇っており、月は見えなかった